バンド織
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バンド織り

ス ウェーデン交流センターで「北欧の先住民族サーミ」展(2019年10月5日〜11月24日)のサーミ工芸ワークショップ「サーミのバンド作り」(10月 6日)に参加して、バンド織りのキットが手に入りましたので、オステルヨートランドの毛糸を使い、バンド織りを試してみました。

写真左の No. 1 が、ワークショップのキットで織ったサーミ伝統模様のバンドです。キットに含まれる綜絖(そうこう Heddle )の穴はかなり小さいのですが、オステルヨートランド羊毛紡績の毛糸が問題なく通せたので、ヴィシュ毛糸や多色染毛糸で数点織ってみまし た(No. 2〜6)。

綜絖には、16の穴と15のスリットがあり、それぞれの穴とスリットに毛糸を通し、計31本の経糸を使います。オステルヨートランドの毛糸の、ヴィ シュ毛糸(単色)、オンブレ毛糸(ぼかし染毛糸)、多色染毛糸は、同じ太さとして紡がれていますので、組み合わせて使うことができます。オステルヨートラ ンドの毛糸を使用した場合、バンドの幅を18mmくらいに織るのが良いようです。キットの毛糸はもっと細いので、バンドの幅は16mmほどになります。

こ のキットは簡易な織り機で、腰で経糸の張り具合を調節するので、慣れが必要です。慣れないうちは、経糸の張力が一定にならないのと、緯糸の締め具合が分か らないので、バンドの幅が広くなったり狭くなったりします。卓上織り機を使えば、もっと楽にバンドを織ることができると思います。

できあがったバンドは、31本の経糸よりできているので、相当強い力に耐えることができます。クイックリリース金具(プラスチック製)を使えば、いろいろな用途に使えそうです。


No. 1

ワークショップのキット内容(写真右):
Band weaving kit Small Red-green  1) 綜絖(ピンク色)
 2) 腰ひも(黒)
 3) クリップ(オレンジ)
 4) 経糸固定用ひも(赤白)
 5) シャトル(グレー)
 6) 緯糸(黄、シャトルにセットされている)
 7) 経糸(ウール毛糸31本、綜絖にセットされていました)

このキットは、ウェブショップ STOORSTÅLKA で「Band weaving kit Small Red-green」という名前で販売されています。


キット内容
ワークショップで初めて織ったので、バンドの幅が広いところで25o、狭いところで16mmのように、広くなったり狭くなったりで安定していません。緯糸の打ち込みも弱かったり強かったりで、縦方向に詰まったり広がったりと不安定になっています。
Band image 02
Warp 02
Warping No. 2
バンド2
2本目として織ったバンド。

#34 セリア薄青と#36 セリア濃い青を使い、青系の濃淡の対比でどのように仕上がるか、試してみました。中央に#10 ハマナス赤、両端に#43 ピンクを配置してみました。

オステルヨートランドの毛糸を使うのが初めてなので、幅も縦方向も1本目と同じように広かったり狭かったりで不安定な仕上がりです。


Band image 03
Warp 03
Warping 03
バンド3
3本目に織ったバンド。

#1 白と#13 マリンブルーの組み合わせに、中央と両端に#10 ハマナス赤を配置しました。

バンドの仕上がり幅の目標が未だ定まっておらず、幅は広かったり狭かったりで不安定な仕上がりです。

Band image 04
Warp 04
Warping 04
バンド4
4本目。

#13 マリンブルーと#24 ダークキャラメルを組み合わせました。 ダークキャラメルの色変化がどのように現れるかを試してみました。中央と両端に#1 白を配置しています。ダークキャラメルの色変化がバンドの横方向に現れて、中央の#1 白をはさんで、茶系と紺系に分かれました。

織りの作業にだいぶ慣れてきて、バンドの幅は20mm〜25oほどになっていますが、緯糸の締め具合はまだよく分かっていません。





Band image 05
Warp 05
Warping 05
バンド5
5本目。

#1 白と#24 ダークキャラメルの組み合わせ。中央に#10 ハマナス赤を配しました。4本目に比べ、明るい印象になりました。

織り始めは、バンドの幅は20mm前後でしたが、編み進めるうちに緯糸の締め具合が緩くなり、幅は20〜22mmほどになっています。

Band image 06
Warp 06
Warping 06
バンド6
6本目。

#3 ライトグレーと#44 オリーブグリーンの組み合わせに、#17 森のグリーンを中央に配しました。 #3 ライトグレーが銀色に見え、しっとりと豪華は印象です。

織リ始めは緯糸をしっかり締めこんでバンド幅18mmほどでしたが、 だんだんと緩くなり20mm前後になっています。

6本作ってみて分かったことは、経糸の張力を一定に保ち、緯糸をしっかり締めるようにすること。オステルヨートランドの毛糸を使う場合、バンド幅を18mmになるように織ると、緻密でしっかりとしたバンドができあがります。
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